信号機の種類や表示の意味

信号の色と意味を正確に理解している人は意外に少ないかもしれません。ここでは信号の表示の法律上の厳密な意味や、信号機にまつわる噂などを紹介していきます。

信号機の種類

信号機には自動車用信号機と歩行者用信号機があります。歩行者用信号がない場合は歩行者も自動車用信号を遵守しなければなりません。(この意味で自動車用信号という言い方は正確な表現ではありませんが、わかりやすさ重視でこう表現しています。)

ときどき、、歩行者用信号がない場合は信号に従わなくてもいいと勘違いしている人がいますが間違っていますし、第一危険ですので注意してください。

なお、自転車が自動車用信号と歩行者用信号のどちらに従うのかは状況によって異なります。自転車は車両ですから原則として自動車用信号に従うことになります。

例外的に、歩行者用信号に「自転車用」との表示がある場合や、もともと歩道を走行していた場合は歩行者用信号に従うことになります。

自動車用信号の色の意味

青信号

青信号は「進め」・・・ではありません。これは運転免許を持っている人なら知っていますよね。青信号の意味は「進むことができる」です。安全でなければ、青信号であっても進んではいけないとこを意味しています。

自動車は、青信号で、かつ安全に進むことができる場合のみ信号することができます。

黄信号

こちらも「注意」ではありません。黄信号の意味は「止まれ」です。ただし、例外的に安全に停止できない場合に限って進んでもいいことになっています。

黄色信号の点灯時間は地域や制限速度によって異なり3秒~4秒程度のことが多いようです。制限速度で走行していれば、赤信号になる前に安全に停止できるように設定されています。(そのため、強引に赤信号で進入したのを警察に見られて捕まっても、「間に合わなかった」という言い訳は通用しません。)

赤信号

赤信号は周知の通り「止まれ」です。黄信号と違い例外はありません。

黄点滅

黄点滅信号の意味は、「注意して進行」です。見通しの悪い交差点で設置されていることが多いです。黄点滅の信号では交差する道路から車両が進入してくる可能性があります。

赤点滅

赤点滅信号は、「一時停止してから進行」です。交差する道路は黄点滅の場合が多いのですが、黄点滅を青同然に考えて運転するドライバーが多いので特に注意する必要があります。

青矢印信号

道幅の広い道路では、右折専用の右矢印信号がよく設置されています。

それ以外にも最近では前矢印や左矢印の信号を見ることも多くなってきました。交差点ごとの交通事情に配慮した安全で効率的な運用がなされるようになってきています。

歩行者用信号の色の意味

歩行者用信号は青と赤の二色しかありませんが、青点滅は黄色と同じ意味です。ニュアンスは自動車用信号とは異なります。

先に書いた通り、自転車は原則として自動車用信号を使いますが、自転車用との表示がされていれば、自転車も歩行者用信号に従う必要があります。歩行者用信号が設置されている場合、ほとんどが歩行者用信号を使うことになります。

青信号

青信号では、歩行者は進むことができます。危険があれば進む必要はない点は自動車用と同様です

青点滅(黄信号)

青点滅が始まると、新たに道路の横断を始めてはいけません。横断中の場合は横断を中断するか、速やかに渡りきるかしなければなりません。

なお、青点滅の時間は横断歩道の幅によって大きく異なりますので注意してください。

赤信号

赤信号は「止まれ」です。こちらも自動車と同様です。

信号機の値段

任意保険に加入し対物賠償責任保険を付帯していれば、事故で信号機を壊しても補償の対象となりますが、信号機の値段はかなり高額です。情報によってバラバラなので確かなことは言えませんが、少なくとも工事費込みで100万円以上になるようです。

一言に信号機と言ってもいろいろな形状のものがありますし、非LED信号のような古いタイプのものであれば損害額は少なくなることも考えられますから、情報によってバラバラなのも仕方ないのかもしれません。

いずれにせよ、対物賠責を付帯していれば済む話ですので、必ず賠償責任保険は対人・対物共に無制限で掛けるようにしたいところです。

高速道路の信号機設置の経緯

高速道路は、文字通り高速走行が目的ですから、基本的に信号機はありません。しかし、一部の長大トンネルには信号機が設置されています。

これらはトンネル内で火災等の事故が発生した場合に被害を拡大させないための対策です。

きっかけとなったのは1979年7月に東名高速の日本坂トンネル(静岡県)内で発生した日本坂トンネル火災事故です。

トンネル内の追突事故により火災が発生、その後も事故に気付かずトンネル内に進入した後続車両が延焼し、合計173台を巻き込み7名が死亡する大火災に発展しました。

また、鎮火も困難で3日以上に渡り燃え続け、完全復旧まで2か月を要しました。その間東京ー名古屋・大阪間の大動脈が機能不全を起こし、日本経済に大きな影響を与えました。

これらの教訓を活かし、トンネル内事故の防止・被害拡大の抑制を行うために、一部の長大トンネルに信号機が設置されるに至りました。

黄色信号の点灯時間は都道府県によって違う

黄色信号の点灯時間については、インターネット上では情報が錯綜しており、東京都は短いとか石川県は短いといった断片的な情報が見られます。

黄信号の点灯時間の長さは各都道府県の公安委員会が決定しており、3秒か4秒のどちらかです。そのため、県をまたぐと急に長くなったり短くなったりすることがあり、○○県は長いとか短いと言った話が出てくるのだと思われます。

もっとも、3秒の県であっても、制限速度が早い速度に設定されている道路では4秒とされている場合が多く、これも混乱に拍車をかけている要因の一つであると考えられます。

大きな交差点では赤信号になった後、右折の青矢印信号が点灯した後また黄色が表示されますが、この黄色信号は2秒で設定されているものが多いです。

歩行者用信号の青点滅は概ね横断歩道の長さに比例します。渡り切ったり途中で引き返すために必要な時間が横断歩道の長さによって大きく異なるためです。

※ところで某サイトで兵庫県の尼崎や西宮では黄信号の時間がとても長いと記載されていますが、管理人が確認した限りでは尼崎・西宮でも基本は3秒です。もしかしたら国道43号線のような大きな道路には長い信号もあるのかもしれませんが、基本的に兵庫県の他の地域と同じです。

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