運転免許をこれから取ろう、とか、そろそろ子供が18歳になるので免許を取らせようと考えている方も多いでしょう。
普通自動車第一種の運転免許にはMT車が運転できる普通の免許と、AT(オートマ)車しか運転できないAT限定免許の2種類があります。(ちなみにそれ以外の運転免許ではMT・ATの区別はありません。)
ではMT車とAT車ではどちらの免許を取るのが得なのでしょうか。
目次
MTとATの違い
MTとはマニュアルトランスミッションの略で、ATはオートマチックトランスミッションの略です。変速操作を自分でやるのか、それとも車にやってもらうかの違いです。
具体的には、MTの場合、アクセルやブレーキの他にクラッチペダルというペダルを操作する必要があります。クラッチペダルを操作する手間が増える分、MTの方が運転は少し難しくなります。
教習時間も簡単な分ATの方が短く、費用もその分安くなっています。なお、MT車教習の場合でも教習所によっては何度かAT車を運転する機会があります。
MT免許が必要になったときは簡単に限定解除できる
AT限定で免許を取得したけど、やっぱりMT車が運転したい、とかどうしても仕事で運転しないといけない、といった状況の変化もあり得ます。
その場合は、運転免許を一から取りなおさなければならないということはなく、民間の教習所で限定解除講習という4時間の技能講習を受講して試験に合格すれば、めでたく限定解除です。なお、技能講習のみで学科はありません。
就職に有利なのはもちろんMTだが…
あくまでも一般論ですが、限定がない分MT車が運転できる方が有利と言えば有利です。しかし、今では業務用の乗用車でMT車を使っている会社はほとんどありません。
会社の方も最近の新入社員がAT免許しか持っていないことは想定していますから、わざわざ業務に差し支えの出そうなMT車を入れるメリットがほとんどありません。
強いていえば、トラックはMT車がほとんどですが、この場合はMTかATかというよりも、大型免許や中型免許がないと乗れないことの方が大きな問題です。大型や中型にはAT限定は存在しませんから
このように実際に限定解除が必要なシチュエーションというのがあまり考えられません。
大型免許はAT限定からでも取得できる
滅多にないことだと思いますが、AT限定の人が大型自動車を運転する必要が生じる場合があります。大型車を運転するには普通第一種の免許を3年以上保有している必要があります。
ここでいう3年間の免許はAT限定でも問題ありません。ただし教習所によっては一度AT限定解除講習を受けないと受講できない場合がありますので注意してください。
迷うくらいならAT限定でいい
MT車に乗りたいというこだわりが特にないのであれば、AT限定をおすすめします。講習時間も少しですが短いですし、講習料も安いです。また、AT車の方が運転が簡単なので試験も合格しやすいです。
限定解除には5万円程度追加費用がかかってしまいますが、最初の免許取得時との差額で考えれば3万円程度です。その5万円も将来払う可能性が低いことを考えれば、AT限定の方が良いでしょう。
免許を取ったら任意保険の見直しを
なお、運転免許を取って家族の車を運転するようになれば、運転者限定の見直しや年齢条件の見直しを忘れず行うようにしてください。条件外で運転すると無保険となってしまいますので注意してください。