基本的に任意保険とは自動車を所有している人が加入するものです。しかし、友人等とよく一緒に旅行するのであれば、友人の自動車を運転するということもあるでしょう。
このような場合に入っておくと便利なのがドライバー保険です。ドライバー保険とは、自分では車を持っていない人が加入する任意保険のことです。
ドライバー保険の補償内容と保険期間
ドライバー保険では、対人賠責や対物賠責といった基本的な保険が付帯されています。人身傷害補償保険が付いている保険会社はほとんどありませんが、代わりに搭乗者傷害保険が付いているものが多くあります。車両保険は付帯できない保険会社がほとんどです。
保険期間は原則1年とする保険会社がほとんどですが、必要に応じて1日から付帯することができる保険会社もあります。旅行に行く間だけ付帯する場合はその日数に応じて付帯できるというわけです。
なお、ドライバー保険はレンタカーにも適用されますが、レンタカーはレンタカー会社が車に必要な保険を掛けていますから、ドライバー保険は必要ありません。
ドライバー保険のノンフリート等級
ドライバー保険にも通常の任意保険と同様にノンフリート等級があります。等級アップダウンの仕組みや割引率は普通の任意保険と全く同じです。
ただし、注意が必要なのは、通常の任意保険の等級と互換性がないという点です。例えばドライバー保険で20等級まで行ったとしても、新たに車を購入して自動車保険に加入した場合は6等級からスタートすることになります。もちろんその逆も同じで、普通の自動車保険で20等級の人が新たにドライバー保険に入っても6等級となります。
借りる車の運転者限定との関係
車を借りて運転するのであれば、レンタカーのように車の持ち主が保険を掛けているのではないか、それなのにドライバー保険にわざわざ入る必要があるのか、と思うかも知れません。
たしかに、その車に運転者限定特約が付帯されていない限り、誰が運転してもその保険を使うことができます。
しかし、事故が起こって車の持ち主の保険を使ってしまうと、持ち主のノンフリート等級がダウンしてしまいます。運転者限定特約を付帯しないと保険料が高くなってしまいますから、自分も運転するからと言って持ち主に保険料を多く負担させるのもおかしな話です。
事故のリスクは運転者の責任において管理されるのが基本ですから、やはり運転者がドライバー保険を掛けるのが基本と言えるでしょう。