自動車運転中に衝突事故を起こすのは、歩行者や他の自動車とは限りません。山間部ではイノシシや鹿といった動物との衝突も少なくありません。このような動物との衝突の場合、自動車保険ではどのように扱われるのでしょうか。
動物との衝突は自損事故（単独事故）扱い
自動車事故は大きく分けると、電柱や信号機等に自分からぶつかってしまう自損事故と、相手方となる人や車が存在する事故の2つに分けられます。
動物との衝突事故は、大抵の場合動物の方から急に飛び出してきますから、相手のある事故のように思えるかもしれません。しかし、法律上、動物は「物」であって「人」ではありません。
つまり、動物との衝突事故は、電柱や信号機との衝突事故と同じで自損事故として扱われます。
車両保険のエコノミーA型に注意
鹿やイノシシ等の大型の動物にぶつかってしまうと、ほぼ間違いなく車両は損壊します。自損事故として扱われる以上、自動車の修理費用は自分で負担するか車両保険を使うしかありません。
ここで注意しなければならないのが、エコノミーA型では自損事故は補償されないという点です。エコノミーA型の車両保険を掛けている人は、運転に自信のある人が多いでしょう。しかし、突然飛び出してくる動物を回避するのはどれだけ熟練したドライバーでも困難です。
エコノミーA型では、このような自損事故の回避が難しいため、当サイトでは、車両保険は付帯するなら一般型をおすすめしています。
怪我は自分の保険で補償可能
動物との衝突事故は、搭乗者が怪我をしてしまうことも少なくありません。この場合は自分の加入する人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険で補償を受けることが可能です。
北海道に生息する大型のエゾシカとの衝突事故では、死亡事例も報告されています。動物飛び出し注意の看板を見かけたら、なるべくスピードを落として走行するようにしてください。
動物との衝突事故は夜間に多く発生します。動物の目にヘッドライトの光が反射することがありますから、何か光ったと思ったらスピードを落とすようにしてください。
動物とぶつかってしまった場合は、通常の交通事故と同じように、110番通報をしてください。動物の死体の処理は道路管理者がやってくれます。