飲酒運転は刑事上・行政上・民事上重い責任を負うことになりますが、具体的にどの時点で飲酒運転が成立するのかご存知でしょうか。
車内に酒を持ち込んだ時点?
もしこれでアウトなら、貸し切りバスで酒盛りができません。これだけでは全く何の問題もありません。
酒を飲んだ状態で運転席に座った時点?
これはどうでしょうか。まだセーフです。だって飲酒運転していないのですからね。
エンジンをかけた時点?
これはどうでしょうか。そろそろ怪しくなってきました。でもこれもセーフです。この場合でも運転はしていないためです。
車中泊で酒を飲みながらアイドリング状態でエアコンをかけて寝る人がいます。そう考えれば感覚的にセーフだとわかるでしょう。
ただし、車中泊での飲酒やアイドリングは危険ですのでおすすめしません。お巡りさんが寄ってきた時もいちいち弁解するのも大変です。
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ハンドル・アクセルを操作した時点?
この時点になって完全に飲酒運転になります。
道路交通法では「運転」について、次のように定義されています。
道路交通法第2条第1項第17号
運転
道路において、車両又は路面電車(以下「車両等」という。)をその本来の用い方に従つて用いることをいう。
「その本来の用い方」とは、自動車そのものの目的、つまり自動車を走らせることを指しています。
ですので、アクセルやブレーキ、ハンドル操作はもちろん、サイドブレーキを解除した場合にでも飲酒運転になると考えられます。
ちなみに飲酒運転で捕まるのは公道だけでの話ですから、私有地であれば道路交通法上はセーフです。
ただし事故を起こしたときの刑事責任が加重されますし、保険金も出ない可能性がありますので運転すべきではありません。
1滴でも飲んだらどんな理由があっても運転しないこと、これが鉄則です。