ファミリーバイク特約では、125cc以下のバイクを運転しているときの事故が補償されます。
他車運転危険補償特約では二輪車の補償は受けられませんので、バイクの補償を受けるにはこの特約を付帯するか、別に任意保険に加入する必要があります。
目次
ファミリーバイク特約の補償範囲
対人賠責・対物賠責は主契約と同じ内容が補償されます。車両の損害は補償されませんので、車両補償が必要ならバイクの任意保険に加入する必要があります。
ファミリーバイク特約では、「人身型」と「自損型」の2つのタイプがあります。「人身型」と「自損型」では人身傷害補償保険の内容が異なります。
「人身型」の補償範囲
主契約の人身傷害補償保険と同じ内容が補償されます。
「自損型」の補償範囲
主契約の人身傷害補償保険のうち、単独事故及び相手方に過失のない事故のみ補償を受けることができます。
相手方に少しでも過失があればこの特約は使えません。つまり、100%過失が自分にある場合は補償を受けられますが、相手方に1%でも過失があれば、残りの99%については自分で負担しなければならないということです。
自分の過失が100%なら補償を受けられるのに、相手に過失があればダメというのは変な感じがしますが、「相手に過失がない」=「自損事故と同じ」という考え方をすれば、整合性のある分類と言えます。
基本的に自損事故のみを補償するが、相手のある事故でも相手に過失がなければ自損事故として扱う、と考えると理解しやすいでしょう。
ファミリーバイク特約とバイク任意保険の違い
ファミリーバイク特約を付帯せずに、バイクの任意保険に入るというのも一つの選択肢です。任意保険は車両保険も付けられますが、保険料は高くなります。
他にも意外にファミリーバイク特約の方が有利なポイントもありますので、125cc以下であればファミリーバイク特約を付帯するのが基本と考えるのがいいでしょう。
1.ファミリーバイク特約は等級が下がらない
ファミリーバイク特約はノーカウント事故となっています。使用しても、他に保険を使用していなければ主契約の等級は次年度アップします。これは、等級制度があくまでも「四輪自動車の事故」の実績に着目するものだからです。二輪自動車の事故は、四輪の等級制度上は事故ではありませんのでノーカウントとなります。
これに対して、任意保険では二輪の等級制度を使うため3等級ダウンします。
2.ファミリーバイク特約は年齢制限・運転者限定がない
主契約に付けられた年齢制限と運転者限定は、ファミリーバイク特約には影響しません。
例えば、40歳の夫婦に18歳の子がいて、主契約に夫婦限定と35歳以上年齢制限を付けていたとします。この場合、子は運転者と年齢の両方の条件で補償対象外となっていますが、友人のバイクで事故を起こしたとしても、主契約の補償を受けられます。
「人身型」「自損型」「任意保険」の違いをまとめて表にすると次のようになります。