なぜ傷害補償には「人身傷害補償保険」と「搭乗者傷害保険」の2種類があるのか

任意保険に加入するときに傷害補償部分を人身傷害補償保険にするのか、搭乗者傷害保険にするのかを迷った人も多いと思います。

最近では人身傷害補償保険だけ掛けて搭乗者傷害保険は掛けないというのがメジャーなようです。当サイトでも基本的に傷害補償については実損額が補償される人身傷害補償保険をお勧めしています。

しかし、なぜ傷害補償には人身傷害補償保険と搭乗者傷害保険というよく似た2種類の保険があるのでしょうか。

昔は搭乗者傷害保険しかなかった

実は人身傷害補償保険は比較的最近できた保険で、昔は搭乗者傷害保険しか存在しませんでした。

つまり、昔は傷害補償を掛けようと思ったら搭乗者傷害保険を掛けるしかなく、損害額が補償されるという保険が存在しなかったのです。

搭乗者傷害保険の問題点

保険というのは元々「○○があったときは○○円支払う」という金切り型のものでした。しかし、社会が進むにつれて、保険の「補償」としての意味合いが重視されるようになっていきました。

搭乗者傷害保険では傷害の部位や程度、後遺障害の等級によって一律に保険金が定められているため、せっかく保険に入っていたのに損害が十分に補償されないという問題が生じてきました。

そこで、そのようなデメリットを補完するために登場したのが人身傷害補償保険です。

だからと言って搭乗者傷害保険も一部の加入者からのニーズがありますから廃止する必要もありません。

このような経緯で、現在では搭乗者傷害保険と人身傷害補償保険の2種類が存在するというわけです。

最初にも書きましたが、基本的には改良版の人身傷害補償保険を付帯することをお勧めします。しかし、それが誰にでも当てはまるは限りません。自分に必要な補償がどんなものなのかをよく考えて付帯するようにしてください。

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