一言で「自賠責」と言っても、自動車保険と自賠責共済の2種類があります。これらは何が違うのでしょうか。
販売元で保険か共済か決まる
自賠責保険と自賠責共済の最大の違いは、販売元が違うという点です。
自賠責保険は、損害保険会社が販売しています。これに対して、自動車共済は全国自動車共済協同組合連合会やJA等の共済組合が販売しています。
ちなみに、任意保険・共済も全く同様で、損害保険会社が販売するのが自動車保険で、共済組合が販売するのが自動車共済です。
自賠責保険と自賠責共済も基本は同じ
基本的には自賠責保険も自賠責共済も何ら変わりありません。これはどちらも自動車損害賠償補償法という法律を根拠としているためです。例えば保障内容は自賠責保険でも自賠責共済でも変わりありません。
しかし、細かい手続のレベルでは若干異なる部分もあります。自賠責保険と自賠責共済では、事故の査定を実施する機関が異なる場合があります。
自賠責保険では、自賠責損害調査事務所が査定を行うことが定められています。これに対して、自賠責共済では自賠責損害調査事務所の査定を行うことが定められていません。大半の自賠責共済では、自賠責損害調査事務所に査定を依頼するので結果的には同じことなのですが、一部の自賠責共済では共済団体が独自に査定を行う場合があります。
全国自動車共済協同組合連合会や全労済では自賠責損害調査事務所に査定業務を委託しています。