信号のある交差点の直進自動車・バイクの事故の過失割合(5例)

信号を始め基本的な交通ルールに関しては自動車・バイク共に同じ義務を負っています。しかし、バイクは自動車と比べて不安定な乗物であること、死傷リスクが比較的高く要保護性が強いこと等から、過失割合の負担の点では比較的有利な扱いを受けています。

1.一方が青信号で他方が赤信号

青信号:赤信号=0:100

信号のある交差点で、どちらか一方が信号無視して青信号で進行していた車両と衝突した場合は、信号無視をした方が100%の責任を負います。これはバイクと自動車のどちらが信号無視をしていた場合でも同様です。

なお、青信号側が容易に安全確認できるのにそれを怠った場合は5%過失割合が増加します。また、スピード違反があった場合はその超過速度に応じて10%~30%過失割合が増加します

2.自動車が赤信号でバイクが黄信号

バイク:自動車=10:90

ケース1と同様信号無視をした以上自動車側がほとんどの責任を負うことになります。ただし、バイクも黄信号で交差点に進入しています。黄信号では 車両は停止しなければならず、安全に停止できない場合のみ進行することができます。バイク側にも停止する義務が存在した以上、過失割合を一部負担することになります。そのため、ケース1より10%過失割合が加算されています。

なお、黄信号車両も4輪自動車であった場合は、過失割合が20%です。バイクは保護の必要性が高いため過失割合が軽減されています。

3.自動車が黄信号でバイクが赤信号

バイク:自動車=70:30

ケース2とは逆で、自動車の方が黄信号で、バイクが赤信号の場合の過失割合です。バイクは転倒する危険性が大きい等、保護の必要性が高いため自動車より過失割合が減少します。

4.双方が赤信号

バイク:自動車=40:60

バイク・自動車共に赤信号で交差点に進入した場合の過失割合です。この場合でも負っている義務は同じですが、バイクの要保護性から、自動車の方が20%過失割合が大きくなっています。

なお、一方が交差点に進入するのが明らかに早かった場合は、他方はそれを回避する余地が大きくなりますから、後から進入した側の過失割合が15%加算されます。

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