交通事故では相手方が素直に過失を認めてくれるとは限りません。示談でこちらが考える賠償金を支払ってもらえそうにないのであれば、仲裁制度を利用したり、訴訟を提起することになります。
しかし、当事者は法律の知識も訴訟する時間もないのが普通ですから、ほとんどは弁護士に依頼することになります。このような場合に発生する弁護士費用が補償されるのが弁護士費用特約です。
弁護士費用特約の特徴
保険会社にもよりますが、300万円を限度とすることが多いです。弁護士は必ずしも保険会社の指定弁護士を使う必要はなく、自分で選ぶこともできます。
弁護士費用特約を付けておけば、費用倒れの心配がなくなるというメリットがあります。通常は訴訟で負けた場合、訴訟費用は丸損となりますが、そのようなリスクを負う必要がなくなります。
裁判所は普通の会社と同じく平日の昼間に開廷されますから、弁護士を付けていない出廷のたびに仕事を休む必要があります。弁護士を付けていると基本的に出廷のために仕事を休む必要はありません。
また、裁判になると相手は容赦なくこちらを攻めてきますので、出廷しないことで精神的負担やストレスが軽減できます。
弁護士はその道のプロですから、自分でやるより有利な示談交渉ができます。相手方も素人が出てくるよりも弁護士が出てきた方がプレッシャーを感じますから保険金の増額も期待できます。
弁護士費用特約は利用しても等級は下がりません。
以上のように、弁護士費用特約にはメリットが多いのでまとめておきます。
- 弁護士費用倒れの心配がなく、積極的に弁護士を使える。
- 交渉や訴訟の時間を取らなくて済む。
- 交渉による精神的負担・ストレスが軽減できる。
- 保険会社が示談代行できないもらい事故の示談代行がができる。
- 示談交渉が有利に進められる場合がある。
- 特約を使ってもノンフリート等級が下がらない。
- 弁護士以外に司法書士や行政書士費用も対象となる。
弁護士費用特約の付帯費用
保険会社によって多少違いますが、年間1500円程度高くなります。
これを高いと考えるか安いと考えるかは加入者の考え方次第ですが、率直に言って安いと言えます。事故があったときのメリットが非常に大きいためです。
自動車保険料の総額、さらに車の維持費を含めた費用を考えると、月額にして150円弱というのは決して高いものではないのではないでしょうか。
弁護士費用特約はおすすめ
弁護士費用特約は少しでも迷ったら是非付帯することをおすすめします。保険料の割にメリットがとても多いためです。現在加入していないのであれば、次回更新時に新たに付帯することをおすすめします。
もし保険契約を変更するのであれば、一括見積もりで今より安い保険会社を探してみるのはいかがでしょうか。