他車運転危険補償特約は、任意保険に加入すれば自動的に付帯される自動付帯特約ですので、知らないうちに加入しているという人が多くいます。
知っておくととても便利な特約ですので、ぜひ覚えておくことをおすすめします。
自分の車以外の運転中の事故が補償される
他車運転危険補償特約は、自分が契約している車両以外を運転しているときに発生した事故の補償を受けられる特約です。
例えば、友人の車で旅行に行くと、大抵の場合は交代で運転することになりますが、自分が運転をしているときに事故を起こした場合、自分が加入している保険を使うことができます。
もしこの特約がなければ、友人の保険を使うことになります。最悪の場合、友人が無保険で全額自分で賠償しなければならなくなってしまいます。
ちなみに、レンタカーにも他車運転危険補償特約を利用することは理屈上は可能です。もっとも、レンタカー会社では独自にレンタカー用の任意保険を掛けていますので出番はほとんどないでしょう。
補償範囲は自分の任意保険と同じ
自分が契約している任意保険（対人・対物賠責保険、人身傷害補償保険、車両保険）の内容と同じ補償を受けることができます。
※保険会社によっては、対人・対物賠責のみの補償となっている場合があります。
ただし、他車運転危険補償特約で補償が受けられるのは、自分が契約している保険の範囲内に限られます。
例えば、友人の車に200万円の損害が発生した場合でも、自分の車両保険の金額が100万円であれば、保険金は100万円しか受け取ることができません。
また、「主な使用目的」も主契約の通りです。自家用車に「日常・レジャー」で契約している場合に、会社の車を業務で運転しても、この特約は使えません。
記名被保険者の家族まで対象
他車運転危険補償特約の対象となるのは、記名被保険者の家族までです。ただし、運転者限定特約を付帯している場合は、その範囲内でのみの補償となります。
例えば、運転者限定で本人限定を付けていれば、配偶者やお子さんが友人の車を運転しても補償の対象となりません。
なお、「家族」の定義は運転者限定の場合と同様で、記名被保険者とその配偶者および同居の家族に限られます。