免責金とは、車両保険を使う際の自己負担額のことです。例えば、免責金を10万円で設定し、100万円の修理代が必要となった場合、保険金として受け取れるのは、90万円となります。
免責金額は、任意保険の契約時に自分で設定します。免責金額の設定が高いほど、保険料が安くなります。つまり、保険を使う場合の自己負担額が高いほど、保険料が安くなります。
保険会社によっては2回目の免責金を設定できる場合もありますが、等級ダウン等のことを考えると使う機会はほとんどないはずですので、一番高い設定で問題ないでしょう。
免責金が不要・減額となる場合
次のいずれかの場合には、免責金が不要または減額となります。
- 車両が全損となった場合、免責金は不要となります。
- 車対車の事故で相手方から補償を受けられる場合、その金額が免責金から減額されます。
１．車両全損の場合
車両の全損とは、車両が修理不可能か修理費用が時価を上回ることを言います。また、車両が盗難されて見つからなかった場合も全損扱いとなります。
このような場合、免責金は発生せず、車両保険金額全額を保険金として受け取ることができます。
２．車対車の事故で相手方に責任がある場合
車対車の事故で車両が破損した場合、相手方に過失があれば、相手方から修理費用の一部の支払いを受けることができます。この金額が免責金額を上回る場合、免責金を負担する必要はありません。
また、相手方の支払額が免責金額を下回る場合でも、相手方負担分が免責金額から差し引かれます。
例えば、設定していた免責金が20万円で、修理費用が100万円の車対車事故が発生したとします。この時、相手方の過失割合が2割であれば、相手方から20万円、自分の保険から80万円支払いを受けられ、自己負担は0円となります。
また相手方の過失が1割であれば、相手方から10万円、保険会社から80万円支払いを受け、残りの10万円が自己負担となります。