毎年冬になるとどこかで豪雪被害のニュースが流れています。不運にも、そのような場所で運転していた場合は、雪につかまって立ち往生してしまうことがあります。そのような状況に巻き込まれてしまった場合の対処法をご紹介します。
吹雪の中外に出るのは危険
豪雪、猛吹雪で視界が効かない場合は、むやみに車外に出てはいけません。視界全面が真っ白になると平衡感覚が狂い、上下の識別すらつかなくなるホワイトアウトという現象が発生します。こうなってしまうと、わずか十数メートルの距離でも遭難してしまう恐れがあります。
そのため、雪が激しい時は、市街地であっても車外には出ない方が良いと言えます。
一酸化炭素中毒
大雪での立ち往生で一番怖いのが一酸化炭素中毒です。一酸化炭素は酸素が不足して不完全燃焼したときに発生する猛毒ガスとして知られています。しかし、実際には普通に燃焼していても、少量ながら一酸化炭素が発生しています。
自動車はエンジンでガソリンを燃焼させたエネルギーで走行するため、車の整備状況にもよりますが多少の一酸化炭素は発生します。このような状況で自動車が大雪に埋まってしまうと、排気ガス中の一酸化炭素が車内に侵入してくる恐れがあります。
雪で埋まってしまっているともう逃げようがありません。そのため、大雪に埋まってしまった場合はエンジンを切る必要があります。車外に出る余裕があれば、排気口周辺の雪かきをしてください。
低体温症
エンジンを切るとエアコンは機能しません。そうなると次に怖いのが低体温症です。低体温症は、体の深部の温度が35℃以下となることをいいます。低体温症の予防で最も大事なのは保温です。暖かい服を着こんで、毛布があればくるまっておきましょう。また、汗をかいていれば、気化熱で体温が奪われる前に拭いてしまいましょう。
なお、飲酒は一時的に体温を上昇させますが、血管拡張により熱が飛散してしまうため逆効果です。
事前準備が大切
このようなリスクに対処するため、普段から準備しておくことををおすすめします。防寒具や懐中電灯、非常食、市販されている防災セット等を積んでおけばいざという時に役立つはずです。