9月25日に東京渋谷のスクランブル交差点で、警察に追われた自動車が赤信号の交差点に突っ込むという事件が発生しました。
幸い怪我人はいませんでしたが、防犯カメラの映像のインパクトが大きい事件でした。この自動車を運転していた男性会社員は道路交通法違反で逮捕されました。
なぜ、この男性はこのようなことをしてしまったのでしょうか。その理由は次のようなものでした。
当時、運転免許証を携帯しておらず、取締りを受けたら免許停止になると思った。
しかし、運転免許証不携帯は違反点数は0点、反則金3,000円と道路交通法違反では、最も軽い違反の一つです。
一方、免許停止処分となるのは違反点数6点から(前歴なしの場合)となっています。
つまり、この男性が免許証不携帯の違反点数を知っていれば、おそらくこのような事件は起きなかったと考えられます。
知らなかったからと言って許される行為でないのは言うまでもありませんが、どのような違反がどの程度の違反点数となるのかは、運転する人は把握しておいた方がいいと言えるでしょう。
故意・重過失の事故では自動車保険金は支払われない
なお、今回はあれだけの人がいながら運よく誰も怪我をしませんでした。しかし、もし誰かをはねて死傷させていれば、当然その人に対して損害賠償を支払わなければなりません。
今回のケースでは運転者は信号無視で横断歩道に進入していますから、事故があったとしても故意または重過失があったと認定されて、自動車保険金は支払われません。つまり、賠償金は全額運転者個人が負担しなければならないことになります。
警察官に声を掛けられるような経験が全くないと、慌ててしまうこともあるかもしれませんが、以上のことをよく認識して落ち着いて行動するのが重要です。