なぜ芸能人は身体の部位に保険を掛けるのか

ときどき芸能人が身体の一部に高額な保険を掛けたことが話題になります。小島よしおの腹筋や米倉涼子の美脚などが有名なようです。

しかし、なぜ芸能人は体の一部に高額の保険を掛けるのか、という肝心な部分はあまり十分に理解されていないようです。傷害保険の一種だという説明をするサイトが多いようですが全くのデタラメです。

ここでは、芸能人が掛けている保険はどのような保険なのか、なぜそのような保険を掛けるのかを解説します。

芸能人が掛けているのは傷害保険?

まず、芸能人が掛けている保険とはどういったものなのかを説明します。

体の一部に掛ける保険なのだから、傷害保険なんだろうと考える人も多いようです。しかし、傷害保険で補償されるのは怪我の治療費実費です。いくら高額な保険金額を設定したとしても、傷害保険では実際の治療費までしか補償されません。

一般人だろうと芸能人だろうと生身の人間である以上、同じ怪我をしたら基本的に同額の治療費しか発生しません。

実際に保険の契約内容を見ることはできませんので、ここからは筆者の予想ですが、芸能人が掛けている保険は利益保険である可能性が非常に高いです。

利益保険ってどんな保険?

利益保険は一般的にはなじみの薄い保険ですが、ビジネスの世界では珍しくない保険です。

利益保険が補償するのは、事業の休止による逸失利益です。と言ってもわかりにくいですから具体的な例で説明します。

例えば、ある会社に、毎月1000万円の収益を上げている工場があるとします。もし、この工場が火災によって滅失したとすれば、どのような損害が発生するでしょうか。

まず、工場の再建費用が必要となります。これは火災保険を掛けていれば補償されます。

しかし、火災保険で保険金が支払われたとしても、工場をすぐに稼働できるわけではありません。新しい工場が再建されるまでの間、稼働はできません。

工場の再建に仮に6か月の期間がかかったとすれば、6か月分の6000万円の利益が得られなかったということになります。火災保険は工場そのものの滅失を補償するものですから、火災保険からは保険金が支払われません。この6000万円の逸失利益を補償するのが利益保険です。

工場が火災で滅失しても、他の工場で代替生産が可能であれば、利益保険を掛ける必要ありません。利益保険は代替手段がない場合に力を発揮する補償なのです。

芸能人はなぜ利益保険を掛けるのか

さて、ここで本題の芸能人の体の部位保険について考えてみましょう。ポイントは上で説明したように、利益保険は代替手段がない場合に力を発揮する補償だということです。

芸能人が保険を掛ける体の部位は、例外なくその芸能人のトレードマーク、最大のウリの部位です。

例えば、美脚を最大の売りにしている女優を考えてみましょう。テレビの視聴者は少なからずその美脚に魅力を感じています。それほどの美脚を維持するには日々たゆまぬトレーニングを継続している必要があります。

しかし、もし病気にかかって入院し、1か月間安静していなければならないとなればどうでしょうか。1ヶ月もトレーニングを中断すれば、せっかくの美脚も魅力が薄れてしまうでしょう。

そしてそれを取り戻すのに2か月かかったとします。となると、3か月間美脚をウリにした芸能活動ができなくなってしまい、3か月分の逸失利益が発生してしまいます。

美脚はその女優が持っていることに価値があるのですから代替手段はありません。つまり代替手段がない場合に力を発揮する利益保険と相性がいいのです。

芸能人の体の部位保険は、このような逸失利益を補償するための利益保険であると考えられます。

なお、これも筆者の予想ですが、保険金受取人は芸能人本人ではなくその所属事務所だと考えられます。利益保険は本来、企業の収益の安定化を目的とする企業会計的な発想から生み出されたもので、個人のリスクヘッジとは相性があまり良くありません。保険料が高すぎるためです。

また、メーカーと工場の関係と芸能事務所と芸能人の関係は利益保険の観点から見れば非常によく似ています。そう考えると保険を掛けているのは芸能人本人ではなく所属事務所だと考える方が自然です。

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