任意保険には、運転者を限定することで割引を受けられる「運転者限定特約」を導入している保険会社がほとんどです。この運転者限定特約が2019年1月から大きく変わります。
運転者限定の種類
運転者限定には主に次の3種類がありますが、これまで多くの保険会社では本人限定特約が存在しませんでした。
- 本人限定 :記名被保険者のみ運転可 ←これまで存在しなかった
- 本人配偶者限定:記名被保険者とその配偶者(夫婦)のみ運転可
- 家族限定 :記名被保険者と同居の親族等が運転可
それぞれ割引が受けられますが、運転者の限定範囲が狭いほど保険料の割引率も高くなります。
家族限定特約の廃止
2019年1月から、多くの大手損害保険会社が家族限定を廃止することを決めています。家族限定は運転者限定特約の中でも加入率が10%程度と低く、それもさらに低下する傾向が強まっているためです。
家族限定特約が廃止されると、これまでの加入者は割引を受けられなくなりますから、保険料を損することになります。
もっとも、家族限定特約の割引率が1%程度しかなく、安くなる保険料の額はそれなりに保険料を支払っている人でも年間せいぜい1000円程度でした。
割引率7~8% 本人限定特約の新設
運転者限定範囲が狭く割引率の高い本人限定特約は、導入している保険会社があまり多くはありませんでした。しかし、家族限定特約の廃止に伴い、大手損害保険会社が一斉に本人限定特約の導入を決定しています。
本人限定特約の割引率は7~8%程度と大きくなっており、人によっては1万円以上の割引を受けることもできます。
「本人限定特約」を活用して保険料を抑える
従来から存在する「本人・配偶者限定特約」の加入率は40%程度と高くそれも上昇傾向でした。配偶者は運転しないけど「本人限定特約」がないから仕方なく「本人・配偶者限定特約」に加入していた人も少なくないと考えられます。
自分しか運転していないのに「本人・配偶者限定特約」を付帯している方は、「本人限定特約」に移行することをおすすめします。
また、3年以上保険内容を見直していない方はこの機会に任意保険全体の見直しをすることをおすすめします。